長門記念病院倫理方針
当院は「患者の権利」に関する世界医師会「リスボン宣言」を遵守いたします。
これは1981年に採択された「患者の権利」に関する世界医師会の「リスボン宣言」を参考として、当院用に作成したものであります。
- 当院は、貴方の「基本的人権」を守ります。
- 貴方は、「真実を知る権利」と「知りたくない権利」を有します。
- 当院の医師を含む医療従事者には「十分な説明をする義務」が有ります。
- 貴方は、十分な説明を受けた後「自分で判断し決定する権利」を有します。
- 医療は、「貴方の自主判断」と「貴方の自己決定」にそって行われます。
- 貴方は、「当院の治療を拒否し、病院を選び変更することを要求する権利」を有します。
- そして当院は貴方を適切と思われる他の医療機関に紹介する義務を有します。
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病院は、不特定多数の人が集まる場所です。
お互いに少しでも快適に過ごせる様に、患者様には規律を守り行動する義務があります。 -
当院の従事者は、就業中はもちろんのこと退職後であっても「守秘義務」があります。
「守秘義務」とは、業務上知り得た患者様のプライバシーに関する事項を他人に 漏らさないという義務のことです。 -
医師及び医療従事者は、「裁量権」があります。
「裁量権」とは医療が持つ本質的不確かさより起こる事柄に対して、医師及び医療従事者の学識経験に基づき判断し診療行為を行う事です。 - 医師及び医療従事者は、「自らの良心や価値観・医療倫理」に相反することに対して、 貴方からの要求があっても拒否する権利を有します。
- 貴方は「患者の権利」を有しますが、権利には常に義務と責任が伴うものであります。
臨床倫理の方針
基本的人権、患者の権利、医療の倫理に基づき最良の医療を適切かつ十分に提供することを目的とし、臨床倫理に関する方針を定める。原則
- 医学的適応を確認し、最良の医療を行う。
- 患者の病歴、診断、予測される予後から治療目的を設定し、最も適切と思われる治療法を提示する。
- いかにして医療行為による利益を患者にもたらすことができるかを常に考え実行する。
- 患者の意思を尊重する。
- 「説明の同意」の下、十分な説明と話し合いを行ったうえで、患者の意向に基づいて検査や治療法を選択する。
- 患者に判断能力がない場合、ご家族などにより代理決定を行う。
- 治療を拒否された場合はその理由を検討し、最善と思われる治療を一緒に考える。特に宗教上の理由などから輸血を拒否される場合は、当院の「輸血拒否患者についての参考指針」に従い、適切に対応する。
- 生活の質(QOL)まで考慮に入れた医療を提供する。
- 治療との兼ね合いを考えながら、なるべく生活の質が保たれるように配慮する。
- 患者にとって安楽な治療法や緩和ケアも計画し実行する。
- 患者を取り巻く状況を把握する。
- 患者の治療に際して影響を及ぼすご家族の問題について考え医療生活に活かす。
- 患者の経済状況や宗教に関しても考慮する。
- 患者の症状に関する守秘義務がありこれを遵守する。
- 倫理委員会での審議結果に従った医療を提供する。
- 医療の進歩に貢献する必要な研究の実施や倫理的な問題を含むと考えられる医療行為については、倫理委員会において十分に討議を行う。
職業倫理に関する方針
- 病院の基本方針を遵守するとともに、職業の尊厳と責任を自覚します。
- 患者様の人格、プライバシーを尊重し、職務上の守秘義務を遵守します。
- 患者様中心の医療を協力して行い、医療を通して社会の発展に尽くすとともに法令を遵守します。