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放射線科では、
1.「高画質な画像」
2.「患者様にやさしい検査」
3.「スピーディーな画像提供」
を目標に日々の業務に取り組んでいます。
電子カルテの導入に伴い、放射線科で撮影した画像が各診察室のPC端末から参照でき、スピーディー で正確な診察を実現しています。
又、スタッフ全員が全ての装置に精通し、交代で業務に当たっています。
診療放射線技師 9名(2024年4月現在)
検査 | 件数 |
---|---|
一般撮影 | 21,638 |
CT | 6,121 |
MRI | 2,414 |
骨密度 | 659 |
透視検査 | 198 |
一般撮影装置はCR(コンピューター画像処理)装置を採用しており、骨・軟部・肺等の各部位に合わせた最適な画像が得られます。特に、従来のシステムでは描出しづらかった微細な骨折や軟部腫瘤等が明瞭に描出できます。
透視撮影装置は、X線の透過像をテレビモニター上に映し出す装置です。コンピューターを使用したDR(デジタル画像処理)方式により病変部が的確に描出され鮮明な画像が得られます。
骨密度装置は骨粗鬆症の診断に有用で、平成16年に導入されました。腰椎および大腿骨測定用の装置で検査時間は1部位5分程度(大腿部は左右一回づつ測定)の短時間の検査です。検査方法は簡便で仰向けに寝ているだけで何の侵襲もありません。検査結果もリアルタイムで解析されすぐに診断に役立てることができます。現在、月平均30名程度の検査を行っています。
CT装置は平成22年1月より4列から16列のマルチスライスCT(東芝製)に更新されました。従来機よりも詳細な画像を短時間で撮影できるようになっています。特に頭部の血管の異常や肺・肝臓・膵臓・胆のうなどの病変を発見するのに有効です。
MRI装置は平成22年3月に1.0テスラから1.5テスラの最新型 MRI『EXCELART Vantage powered by Atlas』(東芝製)に更新されました。新装置は以下の特徴を有しています。
島津製作所製 Trinias B12(バイプレーン2方向同時撮影装置)
血管内に細い管(カテーテル)を挿入し、造影剤を注入しながら、目的の血管を連続撮影し、血管や目的とする病気の診断や治療を行います。
12インチ FPD搭載により低被ばくで、高画質な検査が可能です。2方向からの同時撮影で、造影剤の量を減少し、検査時間も短縮できます。
より良い“患者のために”を実現するために、当院では主に心臓領域と血管系の診断、治療に用いられています。
平成22年1月に大分県で1号機となるフジフイルム社製のワークステーションVINCENTを導入しました。CTおよびMRI装置で得られた画像を使用し、骨や血管の立体的な映像の作成や肺、心臓などの解析が容易に行えます。 以下に、ワークステーションで得られた画像を紹介します。
平成21年4月より遠隔画像診断を実施しています。
定期的に大分大学の放射線科専門医が読影に来院していますが、それ以外の時でも、緊急の場合は当システムを使って、専門医の読影が得られます。
日本は、医療による被曝線量が世界平均に比べて多いことが問題になっています。当院では、被曝低減に向けて種々取り組み、患者様が無駄な被曝をしないように努めています。その内のいくつかを紹介したいと思います。
新しく導入したCT装置では、Real ECシステムが各部位の体厚や組織密度に合わせて線量を自動的に計算し、回転ごとにX線量をコントロールします。このシステムにより、従来比約40%の被曝低減が可能です。
各撮影部位の被曝線量を、NDD表面線量簡易換算式を使って計算し、日本およびIAEAのガイダンスレベルを超えないように撮影条件を決めています。
IAEA:国際原子力機構
ガイダンスレベル:1回照射当たりの被曝線量がこの値を超えないようにしようという目安
下式を用いて表面線量を算出しています。また当院の表面線量の一例を下表に示します。
D(mGy)=NDD-M(f)×mAs×(1/FSD)2
NDD-M(f) : 装置の係数
mAS : 管電流×時間
FSD : 焦点皮膚間距離
部位 | 当院の表面線量 | 日本のガイダンスレベル | IAEAのガイダンスレベル |
---|---|---|---|
胸部正面 | 0.15 | 0.3 | 0.4 |
腹部正面 | 3 | 3 | 10 |
腰椎正面 | 3.5 | 5 | 10 |
股関節 | 2.2 | 3 | 10 |